販売部門新人研修~採水器編2(村上記)
前回の研修において、引上げ時上部に溜まっていた水が気になり、技術部に相談した結果、「製品に穴をあける」という予想外な展開となった続きである。
数日後、さっそく改良のための穴をあけることになった。
まず先端部を分解し、中のスチールボールを取り出すのだが、あっというまだ。使用後の洗浄など、メンテナンスが容易なように作られていることが実感できる。
さて、ここからの作業は私ではなく、ベテラン技術者にお任せである。
穴をあける深さをはかり、ポイントをつけ、いっきに穴をあける。これもまた、あっというまに終了。分解した上部を取付け、改良版採水器の完成だ。
さらに数日後、改良版採水器を試してみた。
どんな感じに水が流れ出すのか楽しみにしていたのだが・・・。
そうか、引上げた時には既に井戸管内で水は排水され、そこにはただ上部に水の溜まっていない採水器が現れるだけなのであった。
いやいや、本来の目的は上部に水が溜まらないようにすることであり、目的どおり上部に水が溜まっていない採水器が現れたのだから、よしとすべきところだ。これで、試料瓶に採水した水を詰めるにあたり、余計な気を使わなくて済むだろう。
今回の「穴をあける」というちょっとした改良により、少しではあるが採水作業の効率が向上し、より適切な試料採取ができる採水器になったのではないだろうか。