地歴調査とは
土地の利用状況や特定有害物質の使用履歴など、対象地について入手した情報に基づき土地の利用履歴から土壌汚染リスクを判定する調査です。
現地の土壌資料を採取したり化学的な分析作業は行いません。
現地の土壌資料を採取したり化学的な分析作業は行いません。
地歴調査の内容
登記簿謄本による土地の履歴調査 |
古地図による土地の履歴調査 |
航空写真による土地の履歴調査 |
住宅地図による土地の履歴調査 |
現地踏査とヒアリング調査 |
地質図、ボーリングデータ等公開資料による評価 |
これらの資料を時系列に並べ土地の安全性を評価します。
現地踏査とヒアリング調査などは不必要なときは省略することもあります
登記簿謄本による土地の履歴調査の例
年月 | 土地の所有者 | 土地の利用状況 |
明治13年 | 環境一衛門 | 農地 |
大正10年 | 環境 一郎 | |
昭和25年 | 環境 一男 | |
昭和35年 | ○×電子株式会社 | 電子部品工場 |
平成12年 | ○×住宅株式会社 | 電子部品工場 |
- 昭和35年から平成12年まで電子部品工場としての土地利用履歴がある
- 電子部品工場において 揮発性有機化合物を使用していた可能性がある
- 電子部品工場において 鉛その他の重金属等およびPCBを使用していた可能性がある
- 土地利用の履歴によると土壌汚染が存在する可能性を否定できない
古地図による土地の履歴調査の例
図はPC処理した実在しない古地図です
●この土地利用の履歴からわかること
- 昭和35年から平成12年まで電子部品工場としての土地利用履歴がある
- 電子部品工場において 揮発性有機化合物を使用していた可能性がある
- 電子部品工場において 鉛その他の重金属等およびPCBを使用していた可能性がある
- 土地利用の履歴によると土壌汚染が存在する可能性を否定できない
航空写真による土地の履歴調査の例
●この航空写真からわかること
- 調査対象地の土地利用状況:昭和40年 農地,昭和58年 工場,平成12年 造成中
- 昭和58年を中心に 住宅地図・登記簿の調査が重要
- ご近所へのヒアリングなど企業名・業種の調査が重要
有害物質の使用履歴や土地の使用履歴を調べることは非常に重要ですが、化学的に現地の土壌試料などを分析しないので、地歴調査だけで土壌汚染リスクを回避できるかというと、不完全感はいなめません。
不動産取引においてフェーズ1は省略 フェーズ2からというケースが多いのはそのためです。
また、フェーズ1で土壌汚染のおそれが極めて少ないと評価されても、フェーズ2を実施したところ基準値を超える有害物質を検出したという例は決して少なくありません。
フェーズ1だけで調査を済ますときのご心配については株式会社セロリにご相談ください。