11/14(水)現場見学へ
セロリオリジナル掘削機ポータブルドリル「アルファ」を先日ご購入くださったアールテックコンサルタント(株)様から、ツールスの追加注文連絡をいただいた。たまたま当社から近い場所で仕事をされているということで、担当する技術の者が現場へ直接納品に伺うという。現場を見学させてもらえると聞き、私も納品に同行させてもらうことになった。
現場は工場や物流施設が多く立ち並ぶエリアの道路。1日に何カ所も行っているという掘削作業数か所目の、ちょうど始めの工程から見れるタイミングで到着した。まずは歩道まで1mくらいの道路端の表層アルファルトをコアカッターで抜いていく。大型車が多く通る地域のためか、住宅街などのアスファルト厚が5~10cmくらいだというのに比べ、コアビットから出てきたアスファルトは20cmほどと厚かった。
ここで「アルファ」の登場だ。コア抜きされた穴へビットを取付けたφ60.5のケーシングが下ろされ、掘削作業が始まった。力強い打撃音が響き、少しづつ、確実に堀り進んでいく。しかし一気には掘り進めず、定期的に少し引上げる操作をしている。なぜかと思い技術の者に確認してみると、掘削場が硬い路盤だった場合、続けて打込んでしまうとビットが締まり引上げられなくなってしまう可能性があるのだという。そのため、作業は一定時間の打撃と引き上げを繰り返し行うことを推奨しており、そのとおりに作業を行っている証拠だという。ご購入いただいてからまだ日が浅いとは思えない確実な「アルファ」の扱いで、掘削はスムーズに進んでいった。しばらくして、引上げられたビット先端の土を見て路床に到達したとことを確認した様子。この地点の掘削作業は終了となった。差し込んだコンベックスは60cmを示していたので、20cmほどのコア抜きを差し引き、約40cmの掘削ということだ。そして別の業者の方が孔内を撮影するカメラを設置、脇に停車している車内のモニターを確認し作業を行っていた。最後の埋め戻しの際に、自社で開発したという水で硬化するアスファルトを使用しており、初めて目にしたので驚いた。
次の地点へ移動する前に、お客様から少しお話を伺うことができた。掘削を行う場所によって、路床にたどり着くまでの深さはバラバラだという。通常、市に確認すればアスファルト舗装の構成(厚さや使用材など)が分かるらしいのだが、まれに確認ができないところがあるのだという。今回がそのパターンだったらしい。実際、見学させてもらった地点での作業はとても順調だったが、1つ前の掘削地点での作業ははなかなか掘り進めることができず、どのような状態があとどのくらい続くのかも分からず、とても大変だったという。「ここじゃなくて、さっきの所を見てもらいたかったなぁ~。そうしたら文句のひとつでも言えたのに」と笑いながら話をしてくれた。このような現場の生の声から、また新たな製品のアイデアが生まれてくるのかもしれない。ご注文いただいたツールスをお渡しし、見学のお礼を伝え現場をあとにした。
私は製品の販売を担当させてもらっているのだが、実際の現場でお客様が製品を使用されているのを見るのは今日が初めてだった。車両からの積み下ろしに始まり、作業後の埋め戻しまでの一連の工程を間近で見られたことで、初めて疑問に思ったことや理解できたことがあり、とても勉強になる現場見学となった。今回快く見学を受け入れてくださったアールテックコンサルタント(株)様をはじめ、すでにご使用いただいているお客様、そして今後ポータブルドリルの導入をと検討されているお客様からの問いかけに、しっかりと対応できるようになりたいと思う。