クリーニング事業所跡地での試掘
あるクリーニング事業所跡地での試掘をしました。
砂層が第一帯水層、砂層の下に5cm程度の薄いシルト層がありました。
ボーリング調査の結果、シルト層上面の砂層では、テトラクロロエチレン濃度が基準不適合でした。
シルト層の堆積状態が良く、シルト層はしっかりとテトラクロロエチレンをブロック、
下面の砂層ではテトラクロロエチレン濃度は基準適合していました。
わずか5cmといえども、しっかりと難透水層を形成しているこのシルト層。
しかしながら、土壌汚染対策法では、層厚50cm以上ないと難透水層と認められず、
こうしたシルト層を掘り抜き、汚染を拡散させてしまう恐れがあります。
ボーリング調査という点の調査では、情報量が少なく、地下水の湧水量、埋設廃棄物の状況など、
試掘で情報を補完しなければ、無駄にコストを見込んだり、施工後に計画外の費用を請求することもあります。
工程どおりにオンサイト浄化工事を終わらせて、お施主様にご安心いただきたい、備えあれば患いなし、
と、いいたいところなのですが、なにしろ目に見えない地下のこと、想定外のトラブルがつきものです。
地球から何万キロも離れた宇宙の地質サンプルを、遠隔操作で採取しようという時代に、
たかだか1〜2mの地下で、なんともアナログな仕事をする、株式会社セロリの現場チームでした。