レイモンドサンプラと標準貫入試験
標準貫入試験に立ち会いました。
standard penetration test頭の3文字をとって、SPTとも呼ばれています。
SPTは、質量 63.5 kg のハンマを 760 mm の高さから自由落下させて、
サンプラを300mm打ち込む打撃回数N値を測定して地盤の硬軟を評価する原位置試験をいい、
わが国では1951年に研究機関が導入し始めたとされています。
SPTは世界中で行われていますが、道具類は各国さまざまで、日本のサンプラがこれです。
JISではSPTサンプラ、一般的には、レイモンドサンプラとか、ペネ管と呼ばれます。
先端のシュー。
先端の角度は約19度、S48C材を高周波焼き入れ処理していますが、変形してしまいます。
この変形はN値の測定に影響するはず、と思うものの、先人たちはこれでよいとしてきたので、口をつぐみます。
せめて、刃先だけでも超硬合金にしたいが……。
ここは山岳の地質調査現場で、花崗岩への着岩を確認して掘り止めです。
風化がすすんで、花崗岩が真砂になっていたり、粘土化していたり。
良くも悪くも標準貫入試験、60年の歴史、せめてロープの上げ下げだけでも機械化したい。
N値のNが斜体なのは、データ値を斜体にする慣例から?なぜなのでしょう。