コアカッタの接手を作ってみました
表層土壌調査やボーリング調査では、コンクリートやアスファルトで被覆された土間を掘削し、
その下の表層土壌を採取します。
コンクリートの床がある室内では、建物も土間も解体しないと土壌汚染の調査はできない、
と思っている方が多いのですが、ダイヤモンドビットを高速回転させて土間を掘削します。
この土間を掘削する作業を「コア抜き」(リンゴの心抜きと似ているかもしれません)、
掘削機は「コアカッタ」と呼ばれています。
ダイヤモンドビット、刃先のことですが、肉薄の円筒の先端に工業用のダイヤモンド粉末が焼結された構造で、
掘削が進むと、コンクリートなどが、ビット内に円柱状の心のように回収されます。
まさにcoreを抜くビット。よって、コアビットとも呼ばれます。
コア抜き作業の様子です。
コアカッタの本体とダイヤモンドビットは、ねじ継ぎになっていますが、ねじが締まる方向に回転させて掘削するので、
本体からダイヤモンドビットを外すときは、スパナを掛けて、なかなかに面倒な一手間が必要です。
よって、ワンタッチの接手を作ってみました。
ダイヤモンドビットは、1分間に100mくらいの移動が必要です。
直径100mmのダイヤモンドビットの円周は314mm、毎分300回転で掘削したとき、94200mmの移動、
つまり92.4mの移動になり、これを周速92.4m/分といいます。
ワンタッチ接手の発想は悪くないと思うのですが、300回転の高速回転では、振動が大きく、
商品にするには至りませんでした。失敗の巻です。