石膏ボードのアスベスト
ある倉庫の解体工事に先立ち、使用建材のアスベスト調査をしました。
アスベストの含有が疑われる建材の一部をサンプリングします。
これは、壁の石膏ボードです。アスベスト含有が認められました。
位相差顕微鏡による定性分析です。
屈折率1.550 青紫に見える繊維が、クリソタイル。
屈折率1.700 青色に見える繊維が、アモサイト。
アスベストは、蛇紋石や角閃石が繊維状に変形した天然の繊維状鉱物で、古代エジプトではミイラを包む布に使用され、
耐熱性や電気絶縁性など、優れた特性があるため、奇跡の鉱物と呼ばれ、広く利用されてきました。
しかし、人体や環境に有害であるため、2006年に原則使用禁止になり、2011年には全面使用禁止になりました。
アスベスト含有が認められた建材は、廃棄物処理法によって特別管理産業廃棄物に指定されていますので、
適切に分別回収し、溶融処理等によって処理されます。
環境省HP 解体工事を始める前に
https://www.env.go.jp/air/asbestos/litter_ctrl/pamph_demolish.pdf