危険ブロック塀の解体
我が国は、地震国であり台風国であり、毎年のように何かしらの災害があって、被害や痛ましい記憶は、
残念ながら年々更新されていきます。
関東平野で暮らす私たちにとって、宮城沖地震(1978年)、阪神淡路大震災(1995年)は、
距離的にも年月的にも、大変申し訳ないけれど色あせた歴史の一部になってしまっています。
宮城沖地震と阪神淡路大震災では、危険な作りのブロック塀が倒れて、多くの方が被害にあわれ、
数年前には大阪でも小学生が被害にあいました。
そのような教訓から、危険なブロック塀を撤去したり、補強したりする必要があり、
国も自治体も危険ブロック塀対策を推進しています。
国土交通省のHPです。
http://www.kenchiku-bosai.or.jp/seismic-2/chirashi/
株式会社セロリの所在地である厚木市でも危険ブロック塀対策に補助を出していますが、
どの地域にも同様の取り組みがあると思います。
厚木市HP https://www.city.atsugi.kanagawa.jp/shiminbenri/anshinanzen/bousai/tetuduki/p000865.html
株式会社セロリは、土壌汚染調査と浄化工事を生業としています。
この汚染土壌の掘削除去現場には、敷地境界に危険ブロック塀がありました。
お施主さんに、危険ブロック塀の説明をすると、多くの方がそうであるように、危険ブロック塀の認識がなく、
これはずいぶん危なかったのだとご理解いただき、撤去のご指示をいただきました。
案の定、ブロック塀にほとんど鉄筋がなく、少しのハツリで、写真のようにバラっと崩れました。
この現場が始まる前、お施主さんは、別の会社に相見積もりを取り、その会社からは、
危険ブロック塀について何ら指摘もなかったとのこと。
いささか残念でした。
業界の意識改革が必要です。
気にして見ると、街には、かなりの危険ブロック塀があります。
チャンスがあれば解体をお勧めする、そんな汚染土壌掘削除去現場でした。