ボーリング調査の掘り止め
土壌ガス調査で土壌ガスが検出されたとき、または、表層土壌調査で土壌汚染が認められたときは、土壌汚染の深さ方向の広がりを把握するためにボーリング調査をします。
シルト:砂より小さく粘土より粗い泥のこと。
ボーリング調査は、汚染物質が存在する土壌の中を掘り進む調査なので、ボーリング調査そのものによって汚染を拡散させることのないように注意しなければなりません。
このため、汚染物質が浸透しにくい、粘土やシルトなど透水性の低い地層、難透水層といいますが、難透水層が認められたときは、掘削を中断する必要があります。
なぜなら、難透水層の上面にとどまっている汚染物質を、調査孔を経路として、より深い深度にまで拡散させてしまうおそれがあるからです。
しかしながら、地質学の知識がない技術管理者が、地層の状況を見極められず、計画の深度まで掘り進み、汚染を拡散させてしまう調査現場が後を断ちません。
また掘り止めた場合、調査深度が浅くなりますので、お客様のコスト負担は軽減されるわけですが、業者としては出来高が減りますので、とにかく計画どおりに深度10mまで施工する業者が少なくありません。
必要に応じたボーリング調査の中断はとても重要です。
株式会社セロリでは、経験豊富な技術者が現場を管理し、確実にボーリング調査をいたします。
掘り止めをすることによるお客様のメリット
- 経済負担が減る
- 汚染拡散リスクが減る
- 工期が短縮する
第1種特定有害物質のボーリング調査の深度(引用:環境省ガイドラインP171)
規則第8条第2項によればボーリング調査によって試料を採取する深度は、地表から深さ10mまでの土壌である。ただし、深さ10m以内に帯水層の底面がある場合は、当該底面より深い位置で試料採取を行わない。したがって、この場合はボーリングの深度は10mよりも浅くなる。
第2種,第3種特定有害物質のボーリング調査の深度(引用:環境省ガイドラインP310)
人為的原因による基準不適合土壌に関する試料採取範囲の目安は、いずれの特定有害物質も現地表面から深度10mとなるが、帯水層の底面が10m以内に認められる場合は、帯水層の底面の土壌を採取して終了する。