技術屋社長の独白
コセンダングサと帰化植物
コセンダングサ(小栴檀草、学名: Bidens pilosa var. pilosa)というよりも、「ひっつき虫」の名称がなじむ。
道端に生えていたりもするし、ちょっとした草むらにはまず生息していて、一年草だが、枯れてもいても、棘のある痩果が、衣服にくっついてうっとおしい。
前回、セイタカアワダチソウのときに、生物学における分類学でいう、分類階級を調べてみた。
コセンダンクサ
被子植物門 双子葉植物綱 キク目キク科センダングサ属コセンダングサ
なるほど、キク科までは、セイタカアワダチソウと同じである。
人間同様、見かけによらない。
ところで、コセンダンクサの原産は北アメリカ、世界各地の温帯から熱帯に広く分布している。
日本では、江戸期に外来したらしく、明治期には、存在が確認されている。
ということは外来種であるが、人間の力を借りずに、どこにでも繁殖するため、帰化植物に分類される。
数学的には、帰化植物は、外来植物の部分集合であるため、帰化植物⊂外来植物となる。
イネのように、日本に国家ができるはるか以前に外来した植物は、史前帰化植物であり、江戸後期以前に外来した植物は旧帰化植物と呼ばれる。つまり、コセンダングサは、旧帰化植物ということになる。
セイタカアワダチソウも同様だが、2005年6月に施行された外来生物法に基づき、生態系被害防止外来種に指定されている。 https://www.env.go.jp/nature/intro/4document/data/sentei/plant04/ref02.pdf
生態系被害防止外来種は、環境省が指定していた特定外来生物には選定されていないが、適否について検討中、または調査不足から未選定とされている生物種、つまり、予備軍というか、要注意の植物ということ。
ネット知識によると、どうやら人間にとって有用な性質もあるらしい。
煎じて飲むと、解熱、止瀉、鎮痛、消炎作用があるらしいが、勇気を出して挑戦してみるか、という気持ちにはなれそうもない。