対策工事の費用について(フェーズ3)
費用算出のパラメータ | |
①汚染物質の種類と濃度 | 揮発性有機化合物と重金属等では対策方法が変わる |
②汚染の範囲 | 汚染範囲と敷地の関係で搬入資機材が変わる プラントや重機の設置方法が変わる 対策土量が変動する |
③汚染の深さ | 対策工事の規模(山留め:掘削面の崩落防止など)が変わる 対策土量が変動する |
④埋め戻しの有無 |
掘削除去後の健全土の手配と埋め戻し工事 |
⑤敷地の広さ | 大型車両が使用できないと施工効率が悪くコストアップの要因 |
⑥周辺道路の制約 | 大型車両の制限や進入時間の制限で施工効率が悪くなるとコストアップの要因 |
⑦地下水汚染の有無 | 飲用井戸が周辺にあれば対策必須 |
⑧行政対応の有無 | 法・条例が適応されていると提出書類作成と打ち合わせが煩雑 |
あまりにも変動要素が多く具体的な情報がないと算出困難です 具体的な情報があれば現地確認後2~3日で見積もりします 地下水対策は最適プラン作成に調査が必要なケースがあります |
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対策費用の目安1 鉛汚染土壌の掘削除去 深度1mまで対策 対策土量300㎥ 大型車両使用可 地下水汚染なし 対策費用は1㎥あたり30,000円~40,000円 対策費用の目安2 揮発性有機化合物の現地浄化 深度1mまで対策 対策土量300㎥ 大型車両使用可 地下水汚染なし 対策費用は1㎥あたり15,000円~25,000円 |
鉛などの重金属による汚染土壌を低コストで処分する方法
汚染の規模と項目にもよりますが、数1,000㎥までなら掘削除去し健全土で埋め戻す方法がもっとも確実で低コスト考えられます。
当社では、鉛含有量不適合の汚染土壌は、セメント材料として安全に処分します。
セメント材料としての処分は、わが国の標準的な処分方法といえ、汚染土壌処分の7割がセメント材料としての処分ともいわれています。
実際には複数の対策方法を検討し、最適なプランを考えなければなりません。
また汚染土壌を場外に運搬し処分するときは、所定の管理票で確実に管理いたします。
汚染土壌の処分費の相場
鉛などの重金属汚染土壌を掘削してセメント材料として処分する場合、運搬費を含めて1,2000円/トン~17,000円/トンが相場と思われます。
対策土量は一般に㎥で表現さますが、土の比重を1.7とすると、20,000円/㎥~30,000円/㎥というところです。これは異常な高濃度汚染土壌でなく、かつ油やVOCによる複合汚染がない場合です。 処分の際には処分のための分析をしますが、塩分などが含まれていると増額します。 もっとも重要な要素は、10トンダンプトラックなどの大型車両がスムーズに使用できるかということです。2トン車での運搬を余儀なくされたり、通行規制や時間規制で運搬作業時間が制約されると、運搬費が割高になります。 掘削などの土木工事は、深さや近隣の条件で都度見積もりが一般的です。
掘削除去後の埋め戻し費用の相場
地山からの切土で10トンダンプトラックなどの大型車両での搬入が可能であれば、整地工事まで含めて10,000円/トン~15,000円/トンが相場といえます。
土壌汚染の対策工事では埋め戻し土が健全であることを分析して確認する必要があり、一般の土木工事に比べると割高になります。また、この場合も2トン車での運搬を余儀なくされたり、通行規制や時間規制で運搬作業時間が制約されると、運搬費が割高になります。
VOCの現地浄化コスト
現地処理ができるスペースが確保され、少なくとも300㎥以上の汚染土壌を処分するケースであれば、現地浄化がお勧めです。VOCの揮発性を利用して掘削した汚染土壌からVOCを抽出除去する浄化方法を採用した場合、搬出処分の50%程度にまでコスト削減できることもあります。
稼働中の工場で地中から吸引回収したり、微生物分解浄化の場合、汚染濃度や施工面での制約があったり、長期観測などもあり、都度見積もりということになると考えられます。