対策工事の準備
汚染土壌を掘削して、ダンプカーに積み込む、そして、ダンプカーで搬入した健全土で埋め戻すという作業は、構造物を造るわけではないので、比較的シンプルな土木工事なのですが、さまざま準備すべきことがあります。
仮囲い
工事の期間中、工事現場には関係者以外は立ち入り禁止です。このため、仮設の立ち入り禁止柵を設置しますが、これを仮囲いと呼びます。
仮囲いの目的は
- 危険防止
- 盗難防止
- 汚染拡散防止
- 汚染物質の摂取経路遮断 などです。
- よく見かける仮囲いで、これは、ネットフェンス、あるいは、Bバリケードと呼ばれています。
- ネットフェンスに、防炎シートを組み合わせると、防塵や、小石などの飛散防止の効果があります。
- ネットフェンスとアコーディオンのゲートの組み合わせ。
- 住宅地では、騒音対策のために防音シートで仮囲いをすることもあります。
- 仮囲いが設置されると、本格的に施工準備が始まり、さまざまな資機材が搬入されます。
水準測量
- 資機材の搬入と前後して、水準測量により、汚染土壌の掘削深度の基準となる高さを場内の固定点に設定します。
- 水準測量では、このスタッフスケールの読みは1.283mとなります。
- 場内の標高は、最寄りの水準点、もしくは、公共のマンホールから水準測量で求めます。
- 基準高さの水準測量ともに、掘削範囲を測量します。
- 測量した掘削の範囲を線引きし、測量状況の写真を撮ります。
掘削面の露出
- アスファルトの切断は、小型のカッタで対応します。
- 15cmを超える土間コンクリートの切断は、専業者に依頼します。
- カッタブレード、細かな工業ダイヤモンドの粒を銅合金で焼結保持しています。
- カッタで切断した範囲を解体して、掘削面を露出させます。
汚染拡散防止
- 汚染の範囲外で作業に利用する場所には、汚染拡散防止のため、シート養生します。
- 更地でダンプカーを運用するには、敷き鋼板を敷設します。汚染土壌が散乱しても回収容易なメリットもあります。
- 2トンダンプなど、大型車両が使えない狭隘地は、敷きゴム板を敷設します。