掘削範囲の出来形の確認
汚染土壌を掘削して場外に搬出した状態、つまり汚染物質を除去した状態を担保する作業が出来形の確認です。
土壌汚染調査は、土壌汚染対策法でかなり細かく規定されていますが、対策については、調査ほどの細かな規定はなく、各自治体の運用もあって、明確な確認方法が定まっておりません。東京都は、届出書類の作成の手引きⅢ-16、17、18ページに要点が記載されています。
株式会社セロリは、法対象のいかんにかかわらず、出来形の確認方法を東京都の確認方法に準拠して実施しています。
東京都環境局環境改善部化学物質対策課
土壌汚染対策法及び環境確保条例に基づく届出書等の作成の手引き
東京都の出来形の確認方法の一例を紹介します
- 出来形の全景写真を撮影します。
- 4隅の高さを管理します。
- 中央部の高さを管理します。
高さの管理写真には、それぞれ近接写真を撮影します。
この区画の汚染の深さは0.8m、水糸高さ0.2mなので、スタッフスケールは1.0m以上でなければなりません。土壌汚染対策工事は、掘削範囲の不足は厳禁、大きめに掘る余掘りが基本です、この区画では1.5cm余計に掘削しています。
東京都方式は、四隅の平面方向の確認方法も規定されていて、始点と終点の写真を撮影します。 この区画は、短辺方向の長さが2.0mなのですが、両サイドに10cmずつ余掘りし、2.2mで確認写真のテープスケールが読み取れます。
水銀による汚染現場
- 平面方向に絞り込めず、10m×10mの範囲で汚染土壌を掘削除去しました。
- 敷地境界に細長く土壌汚染が存在しました。
- スタッフスケールの読みは2.413m、1.3cm余掘りしたということです。
せっかく絞り込んで汚染の範囲が狭まった区画ですが、土間コンクリートの施工が悪かったのでしょう、崩落して、汚染土壌を余計に搬出しました。
- 土間コンクリートの下面を基準にした区画の管理状況。
- 隣接する複数の区画で汚染土壌を掘削除去しました。油圧ショベルやダンプカーの移動経路を複雑に組み合わせます。